運動習慣 / 40代・きつさの調整
宅トレがきつい人へ。
自分に合う強さで、続けよう。
動画についていけない時、変えるのは気合いではなく動き方。40代からの宅トレを、今日の体に合わせる方法を紹介します。
「まだ半分なのに息が上がる」「手と足を同時に動かせない」。宅トレ動画を開いたものの、そんな場面で止まってしまうことはありませんか。ダンスは、画面の中と同じ大きさ・同じ速さで踊ることだけが参加の形ではありません。
宅トレは、動きの大きさと速さを変えて、自分に合う強さに調整できます。まずは会話ができる程度を目安に、小さく動く。慣れたら少しずつ動きを広げる。その積み重ねで、好きな動画を日々の運動にしていきましょう。
01
強さは、動画の長さより「今の呼吸」で確認する
運動強度とは、体にかかる負担の強さです。同じ5分の動画でも、体力や動き方で感じるきつさは変わります。米国CDCも、同じ運動がある人には高強度、体力のある人には中強度になると説明しています。[1]
踊りながら短い言葉を声に出してみると、呼吸の余裕を確認できます。CDCが示す「会話はできるが、歌うのは難しい」が、中強度の有酸素運動の目安です。運動を再開したばかりなら、もっと軽い強さからで大丈夫。最初から息を大きく上げる必要はありません。
久しぶりの日や動きを覚える時は、ここから始める。
呼吸が弾んでも、動きを自分で調整できる強さへ。
初心者が毎回目指す必要はない。きついと感じたら軽くする。
中・高強度の会話の目安はCDCによるもの、始め方の説明は当サイトの実践例です。会話ができれば必ず安全という判定ではありません。胸の痛みやめまいなど、いつもと違う症状があれば、強度にかかわらず中止してください。
02
きつい時は、4つの方法で動きを変える
厚生労働省のガイドは、個人差に合わせて、可能なものから始めることを勧めています。[2]ここでは、その考え方を立ったままのダンスに当てはめます。全部を変えず、まず一つ。まだきつければ、さらに軽くするか休憩しましょう。
1.膝上げや横移動を、小さくする
膝は動画と同じ高さまで上げず、横への一歩も狭くします。ひじと膝を近づける動きは、無理に触れさせなくても構いません。体を大きく折り曲げて追いつこうとせず、足元が安定する範囲で動きましょう。
2.腕は上げ続けず、低い位置へ
頭の上へ伸ばす動きがきつい時は、腕を胸より低い位置にする、手の動きをいったん外す、といった調整ができます。まず足だけでリズムをつかみ、余裕が出たところで腕を戻します。肩に痛みが出る動きは行わないでください。
3.速さについていけなければ、1拍おきに
速い部分は、音楽のすべての拍に動こうとせず、1拍おきに動く方法もあります。左右が分からなくなったら、難しい振り付けを追いかけず、小さな足踏みに戻して次の動きを待ちましょう。ふらつく時は足踏みを続けず、止まって休みます。
4.動画を一時停止して、休憩を入れる
息が苦しくなるまで我慢せず、早めに一時停止して休憩します。呼吸が落ち着いても、疲れが強ければその日は終わりにして構いません。再開できる日は、小さい動きから戻ります。胸痛や冷や汗などの異変があった場合は、落ち着いたからと自己判断で再開しないでください。
呼吸は楽なのに手足が合わないなら、まず動きを一つずつ覚える。呼吸も苦しいなら、強さを下げるか休む。半分のテンポが半分の負荷になるとは限りません。調整後の体の反応で確かめましょう。
そもそも動画を始める習慣がまだない方は、運動不足を家で解消したい人の、最初の一歩も参考にしてください。
03
汗の量より、呼吸と動きの変化を見よう
汗をかいてすっきりするのは、宅トレの楽しさの一つです。ただ、汗には体の熱を逃がす役割があり、体の熱の逃げやすさは室温や湿度にも左右されます。「今日は汗が少ない」だけで、運動不足と決めなくて大丈夫です。[3]
見るのは、呼吸が弾むか、動きを無理なく続けられるか、終わった後に強い疲れが残らないか。同じ動画で息に余裕が出たり、手足を落ち着いて動かせたりすることも、続ける中で確認したい変化です。
本当に余裕が出てきたら、まず小さくしていた一歩を少し広げる、低くしていた腕を無理のない高さへ戻すなど、一つずつ試します。速さ・動きの大きさ・運動時間を一度に増やす必要はありません。
残暑の時期も、冷房を切ったり、厚着をしたりして汗を増やすのは避けましょう。涼しい室内で、水分と休憩を確保します。暑い日は体調や環境に応じて強さを下げ、涼しくできない時は運動を見送ります。
「何分に伸ばすか」「週何回にするか」を決めたい時は、宅トレの時間と頻度の目安へ。ここでは、今やっている動きの強さを合わせることに集中しましょう。
04
同じ5分でも、今の自分に合う方を選ぶ
ちひろの宅トレ部には、腰振りを楽しむ通常の5分と、よりハードな「地獄の5分」があります。短い動画=軽い運動、跳ばない動画=誰でも楽、ではありません。どちらも、自分の動き方で強さを調整しながら使えます。
まず動きをつかみたい日:通常の5分腰振り
ハード版の前に、音楽に合わせて腰振りを楽しむ入口に。最初は小さい動きで試し、会話や足元の余裕を確認します。こちらでもきつい場合は、上の4つの調整を使うか、60秒の動画から選ぶこともできます。
▶まずは、こちらから5分の腰振りを、自分のペースで。跳ばずに動く全身ダンス。きつい部分は小さく、難しい部分は足踏みに。通常の5分をYouTubeで見る
慣れて、もう少し挑戦したい日:地獄の5分
2026年9月2日公開の「地獄の5分」は、通常の5分よりハードな立ち腹筋トレーニングです。元気な日に、もう一段動きたい人の選択肢。初めてなら先に動きを見て、準備運動をしてから始めましょう。最後まで同じ強さで踊り切る必要はありません。
▶慣れてきた日のチャレンジ跳ばない、ハードな5分。浮き輪肉が気になる人へ。立ったまま腹筋と脇腹を使うトレーニングです。地獄の5分をYouTubeで見る
お腹まわりの体づくりをまとめて知りたい方は、腰振りを活かす、浮き輪肉対策の運動と食事へ。今日の動画選びは、今の体に合うことを一番にしましょう。
05
始める前・動いている間・終わった後を確認する
厚生労働省は、運動前後だけでなく、運動中も体調を確認するよう勧めています。[4]
- 始める前体調・暑さ・足元の広さを確認。小さな動きで準備運動をする。
- 動いている間呼吸と動きの安定を確認。きつくなる前に調整や休憩を入れる。
- 終わった後体調に異変がなければ、軽い動きで徐々に落ち着かせる。
発熱や体調不良がある日は休みましょう。持病がある、治療中、関節に不安がある場合は、始める前に医師などへ相談してください。薬によっては心拍数に影響があるため、年齢だけで計算した心拍数を全員共通の目標にはしません。
胸の痛み、めまい・ふらつき、冷や汗、いつもと違う強い疲れ、関節や筋肉の強い痛みなどが出たら直ちに中止し、必要な医療相談につなげてください。突然の強い胸痛や急な呼吸困難がある時は、ためらわず119番で助けを求めてください。[5]
画面の中と同じでなくて大丈夫。今日の自分に合う動きで、好きな音楽と一緒に続けていこう。
06
よくある質問
動画と同じ動きができなくても、宅トレになりますか?
はい。動きを小さくしたり、難しい部分を足踏みに変えたりしても、体を動かす時間になります。動画と同じ運動量になるとは限りませんが、今の自分に合う形で積み重ねられます。痛みや体調の異変がある時は続けず中止してください。
汗をかかない時は、もっときつくした方がいいですか?
汗の量だけを理由に強くする必要はありません。室温や湿度にも左右されるため、呼吸の弾み方、会話のしやすさ、無理なく動けているかを一緒に確認します。汗を増やすために冷房を切ったり、厚着をしたりするのは避けましょう。
跳ばない動画なら、運動初心者でも必ず楽にできますか?
跳ばないことと、負荷が軽いことは別です。腕の動きや膝上げ、動作の速さによって、跳ばなくてもきつくなります。最初は小さな動きで試し、呼吸や体調を見ながら調整してください。
昨日できた動画が、今日はきつい時は?
昨日の強さに合わせる必要はありません。まず睡眠、疲れ、暑さ、体調を確認し、動きを軽くするか休む日へ切り替えます。発熱や強いだるさがある日は無理をせず、いつもと違う息切れや痛みがある場合は医療機関へ相談してください。
参考にした公的資料
- [1]CDC「How to Measure Physical Activity Intensity」(2025年12月4日更新):相対的な強度と会話テスト。
- [2]厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」成人版:個人差を踏まえ、可能なものから取り組む考え方。
- [3]環境省「熱中症の予防方法と対処方法」/日本スポーツ協会「熱中症予防5ヶ条」:発汗による放熱、環境・体調に応じた運動と休憩。
- [4]厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」(2024年3月19日更新):健康確認、準備・整理運動、異変時の中止。
- [5]厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」:緊急性の高い症状への対応。
資料・動画の確認日:2026年9月4日。動きの調整や動画選びは、公的な考え方を参考にした当サイトの実践例です。個別動画の強度や効果を測定した結果ではありません。一般的な健康情報であり、診断・治療・効果保証を目的とするものではありません。